今後、中国の食品CMに出演する韓流スターたちは、その会社の財政構造がどうなっているのか、不良食品を売っていないかどうかなど、きちんと調べなければならないようです。まかり間違えば数億-数千億ウォン(1億ウォンは約750万円)の損害賠償訴訟に巻き込まれ、一度に財産を失うかもしれないからです。
中国政府は従来の食品衛生法を廃止し、今月から食品安全管理と処罰を大幅に強化した「食品安全法」を施行しました。同法は、メラミン騒動など中国製食品に関し「国際的な恥さらし」になるのを防ぐための強力な措置です。
まず、食品販売会社が食品規準に外れた不良食品を販売したら、消費者は販売会社側に製品価格の10倍まで賠償金を請求できるようになりました。韓国では実際に損害を被った額だけ請求可能で、アメリカでは製品価格の3倍まで請求することができますが、これに比べると、企業としては大きな打撃は避けられません。
これだけではありません。タレントなどの有名人・団体が虚偽・誇大広告で消費者に被害を与える食品を勧めた場合は、食品生産・流通会社と連帯責任を負うように定めています。食品から有害成分が検出されたり、その食品を食べて消費者が被害に遭ったり、ひいては死亡したりするようなことがあれば、その会社の食品広告に出演したタレントも金銭的に共同で賠償責任を負わなければならないというものです。
韓国公正取引委員会のイ・ソング消費者政策局長は、「タレントが不良食品の広告にむやみに出演し、消費者を惑わすのを防ぐための措置。韓流スターが今後、中国で広告に出るときは慎重に慎重を期すべき」と話しています。
大韓貿易振興公社(KOTRA)の上海コリア・ビジネス・センターによると、現在中国で飲料や食品のCMに出演している韓流スターは、チャン・ナラ、Rain、SUPER JUNIORなどで、ソン・ヘギョ、キム・ヒソン、チョン・ジヒョンらは化粧品やシャンプーといった日用品のCMに出演しているそうです。韓国文化コンテンツ振興院のクォン・ギヨン中国事務所長は「芸能人の立場からいえば、食品の安全性まで細かく考慮するのは難しいので、少なくともメーカーの信用度や規模などを徹底的に調べてから、出演すべきでは」と言います。中国はまだ、食品衛生管理の水準が低い方です。韓流スターたちはややもすると損害賠償訴訟に巻き込まれるだけでなく、これまで築き上げてきたスターとしてのイメージも傷つけられる可能性があります。
F:朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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